カラーリングの歴史について 【後編】


髪色を変える、明るくするニーズの拡大


1991年代初め、家庭用の白髪用ヘアカラーリンスが発売されヒットした後、より染まり・持ちが良いヘアマニキュアがとって代わります


ヘアマニキュアを使いやすく皮膚着色しにくくしたクシ付エアゾール容器で発売したことで、日本の家庭用ヘアマニキュアはこの容器が定着しています。


1993年開幕したJリーグの選手の影響などにより黒髪を明るく変え茶髪にする流行が始まりました。


ブリーチの使用率が増加し、黒髪向けにヘアマニキュアの鮮やかな色が発売されました。


そこからさらに髪色の変化が大きく色持ちの良いヘアカラー(酸化染毛剤)が使われるようになるという具合に、カラーリング率が増大しました。


白髪染めも、染料濃度が高く単に白髪を黒くすることが目的とされていたものから、黒髪の色を地毛より明るくし白髪を目立たなくする色が開発され使用率が増えます。


以前(1975年頃)は髪の傷みや退色不満によりヘアカラー離れを起こしましたが、カラーリングの魅力や髪の傷み対策などについて美容師から提案・発信されたり、芸能人の魅力的なビジュアルなどにより拡大していきました。


美容室ではウィービングやメッシュという部分染めなども提案されました。


「茶髪」「アムラー」という流行語がこの時代を反映しています。


1991年...ヘアカラーリンス発売


1993年...クシ付容器のヘアマニキュア(ブローネ/花王)発売


1995年...ブリーチの使用率拡大、「茶髪」一般語に


1997年...ホームヘアカラーの新ブランド続々発売、市場拡大


1999年...カラーリング率増大、ヘアカラー市場拡大


カラーリング習慣の定着と容器開発


1990年代後半から、自分でも簡単にきれいに染められる剤型が盛んに開発されています。


クシ付でとかすようにして染められる容器、取り置きのできるエアゾール容器、また液状タイプは液ダレしにくい乳液タイプやジェルタイプになりました。


2007年発売された泡カラーによって、2000年代後半、自宅で染める割合が増加しました。


1990年代初め、首都圏女性の白髪染め率は40%程度でしたが、2005年には、20代以上の6か月間のカラーリング率がおよそ60-80%になりました。


ダメージ意識の高まり


ヘアカラー(酸化染毛剤)使用が増え、アイロンを用いた縮毛矯正が行なわれるようになり、髪を伸ばす人が増えたことにより、2002年頃から髪が傷んでいるという意識が高まります。


トリートメントの使用が増加し、家庭用ヘアカラー(酸化染毛剤)にはダメージケア技術やニオイ低減技術が導入されるようになりました。


2004年頃、金髪より少し暗い程度の明るい髪色が多く見られました。


その後、徐々に暗くなり、地毛よりも少し明るいくらいの髪色が多くなります。リタッチがしやすくきれいに保ちやすいことから、単色でムラのない髪色が好まれる状態が続きました。


2000~2001年...ダメージケア、ニオイ低減ヘアカラー


2003年...髪の傷み意識高まり、極端に明るい髪色(11レベル以上)が減少し、トリートメント(洗い流す&流さない)使用率増大


2005年...落ち着いた明るさ(7-8レベル)、つや重視のブラウンに


2007年...泡カラー発売。


2009年...各社から発売され、ホームカラーが盛んになった。


髪色のバリエーションが広がる時代に


2013年黒髪(暗めの髪色)が嗜好され、より地毛に近い色に染める人が増え、10~20代初めのカラーリング頻度が減少しました。


30代以上では、この黒髪ブーム時でもカラーリング率はほとんど減少しませんでした。


黒髪ブームの後、サロンから様々な髪色を楽しむ提案がされています。たとえば、金髪に近い髪色、毛先など部分的にブリーチして染めるグラデーション・メッシュ・バレイヤージュ、そしてアッシュ系のパステルカラーなど。


2015年から、明るめアッシュ系パステルカラーを提案したブランドが人気となり、多くの業務品ブランドで髪色バリエーションが広がり売り上げ拡大しました。


白髪を染める意識は高まり、特に50-60代のカラーリング率は増加傾向が続いています。


一方で、2014年からヘアカラートリートメントが通販品を皮切りに人気が出ました。簡単に頻度高く染めて白髪を目立たなくしていたいというニーズの表れと考えられます。


2011年...美容室で染める割合が増加し始める


2013年...黒髪(暗めの髪色)嗜好


2014年...通販のヘアカラートリートメント人気始まり


2015年...業務品で明るめアッシュ系パステルカラー人気


 

このように、日本のカラーの歴史は古いのですが、ここまで一般的になったから実は20年くらいしか経っていないんですね。